カッティングデザインと切り出しの準備 を説明いたします。
カッティングシートの切りだし前に機器類の準備が要りますね。シートは勿論ですが、PCを使って出力するまでの必要な機材、調達元などを説明します。

パソコン本体:当然ですが必要です。スペック的には現在のパソコンであればどれでも可能でしょう。特にPCUパワーが要るとか、ビデオカードが速いとかは関係有りません。わずかな線画データをコツコツ書いてプロッターへ出力するだけですので安定動作さえしていれば結構です。
勿論Windowsシステムなどの基本OSはインストールしておいて下さい。
PC本体+CRTなど画面装置+キーボード+マウスが普通です。

カッティングプロッター:これがないと切れません。
カッティングプロッターはシートを切るのに使うロボットです。CAD図面などを書くペンプロッターとは違う動作をします。(※1)
メーカーさんは、ローランド、MIMAKI、マックス等国産で構いません。価格ですが、プライベート用として財布に優しい数万円程度のものから プロ用の大型機種〜数百万円まで多様にあります。差異は最大シート幅やカッタースピードが違います。最小分解能という微妙な最小単位も違います。これから始める人は、まず小型の格安機種で慣れたほうがいいでしょう。中古で処分後、目的のサイズを購入して下さい。(場所もとらずに扱いも落です。)
必要なケーブル類も用意します。機種による接続方式の違いによりシリアル接続、パラレル(プリンターポート)、最近ではUSB接続などあります。
機器としてPCへのインストールはプリンターとして登録するものが殆どでしょう。使用するソフトウェアによってはプロッターへ直接出力するソフトもあります。
左の機種は、マックスのCM200ですが、切り出した途端にこんな仕上げになる物ではありません。ご注意下さい。

切り出しデザイン用にアプリケーションソフトが必要になります。ホビーユースなカッティングプロッターですと、簡単なデザインソフトが付属してきます。ちょっとした文字とか図形の練習にはいいでしょう。しかし慣れると本格的なソフトウェアが欲しくなります。ここではエーティのCUTPOP2で行います。
癖はありますが、低価格 & 軽い動作、細かい所までデザインが可能です。

追加書体:OSで標準装備の文字種類だけでは到底足りません。
追加フォントを要るだけ追加して下さい。日本語Fontや英数Font、沢山要ると思います。
実のところ、セット物を買って切り出ししようとも、カッティング用として実務として使えるのは、かなり太い文字しか使用に耐えられないと思います。
ワープロの文字のように細いフォントはカッティングには向きません。極太、W9といったサイズの太めでも"ごく普通"の切り文字に見える程度と覚えておきましょう。結局数十本セットを買っても使えるのは数Fontといった感じです。
キャノンのフォントギャラリーリコーFontダイナフォント等低価格です。

カッティングシート:
これがないと始まりませんね。塩ビの糊付きシートです。メートル切り売りではホームセンター、カーショップなどで。これは面積あたりが一番高価になります。長くおつき合いでしたらロールで購入を勧めます。20m巻、50m巻など、幅も含めて各種あります。機器に合う最大幅の購入を勧めます。艶あり、艶無し等あって同じような色でも数種類あります。

シートには屋内用、屋外用と種類があります。
屋内用は概ね安いです。しかし屋外で使うと紫外線により経年変化を起こし、いずれ変色します。
変色を覚悟で使う以上は屋外での使用は避けるべきです。屋外用は紫外線他、耐候性がよく出来ています。

入手元ですが多量の場合、デザイン屋さん・看板屋さんとで分けて貰いましょう。または業者さんを紹介してもらうといいでしょう。カラー見本なども頂けると思います。

 

その他にあればいいもの。

鋏・カッターナイフ・ゴミ箱
ハンドスプレー・中性洗剤・ゴムへら(転写時)

スキャナーシステム(意匠デザイン読み込み用) そのうち欲しくなります。データ変換アプリケーション(スキャンデータを線画データへ変換)

準備機器類は以上です。個々の取り扱い説明書を熟読し、インストール&セットアップ・テスト運転をしておいてください。

※1:カッティングプロッターは図面プロッターとどこが違うのでしょうか。
シートを切るため、ペンへの加重とペン先の動きが違います。

カッティングプロッター
 カッターホルダーの中心と刃の中心は同じなのですが、刃先は中心にありません。オフセット分ずれています。このズレが有るおかげで動きに合わせ刃先が進行方向へ自動で向いてくれるように出来ているのです。図面用のペンプロッターでは、ペンホルダーもペン先も全部同軸上へあるので図面データをそのまま出力するだけで同じ軌跡をペンが書きあげます。
カッティングプロッターの場合、必要なオフセット分が今度は邪魔になります。つまり、ターンの際に誤差がでます。

 

 << シートは切れても台紙は切れないように出来ています。刃先の加重と動作スピードで加重を調整できます。

 

 90度ターンのデータを送ったとします。図は拡大図です。
本来90度角を軌跡が描くはずですが、オフセット分の追尾軌跡は図の赤ラインをなぞります。これではデザイン上困りますので、カッティングプロッターではこのようなデータが来た場合、次のように動きを補正してくれます。

 

 一旦、角頂点をオフセット分通り過ぎ方向を変えます。この為中心に無いカッター刃先の軌跡は予定通りの軌跡をなぞる動きになります。

 

これがカッティングプロッターモードの刃先の動きです。多くのカッティングプロッターは設定により加重の調整、オフセット量の変更モード変更などを持ち、図面プロッターとしても使えます。

プロッター:設計などに使うペンプロッターには上記のオフセット補正機能が有りません。
カッター刃をセットできても加重が不足していて切れないでしょう。
しかし線を描くペンを幾つもセットできたり、動きが非常に速いなどの特徴があります。

通常カッティングプロッターはカッターかペンを ”ひとつ” しかセットできませんので、ペンの色や太さを変える場合、一旦中止〜ペン交換で対応するしかありません。


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